カタールワールドカップ2022の日本代表で最も期待できるプレイヤーといっても過言ではない、久保建英。既にスペインに渡りリーガエスパニョーラでプレーする彼は、若干21歳。
インタビューの受け答えもしっかりしており、確固とした自分の考えを持ちながら、将来を見据えて成長し続ける久保建英について徹底解説します。
久保建英は間違いなく日本の将来を担うスーパースターであり、今回のワールドカップでもビッグインパクトを残すことは間違いないでしょう。ワールドカップが始まる前に、久保選手のことを良く知り、全力で応援できるように準備しておきましょう。
久保建英解体新書まとめ
久保建英 選手の鋭い眼差し⚡️
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) September 24, 2022
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- 2021年6月4日生まれ(21歳)
- 神奈川県出身であり、川崎フロンターレジュニア出身
- 10歳でスペインに渡り、バルセロナの下部組織でプレー
- 現在は、スペイン1部のレアル・ソシエダに所属
- ポジションはMF、ドリブルもパスもシュートもできる万能型アタッカー
久保建英のエリートキャリア
年齢 | 年 | クラブ | 出場 | 得点 | アシスト | コメント |
16 | 2017 | FC東京U-23/FC東京 | 2 | 0 | 0 | J1デビュー:歴代3位の年少記録 |
17 | 2018 | FC東京/横浜F・マリノス | 18 | 4 | 0 | J1ゴール:歴代2位の年少記録 |
18 | 2019 | FC東京 | 13 | 4 | 3 | レアル・マドリードへ移籍 |
18-19 | 2019-2020 | マジョルカ | 35 | 4 | 4 | 出場機会を求めてローン移籍 |
19-20 | 2020-2021 | ビジャレアル/ヘタフェ | 31 | 1 | 1 | もがいた1年 |
20-21 | 2021-2022 | マジョルカ | 28 | 1 | 0 | 東京オリンピックに出場 |
21- | 2022 | レアルソシエダ | 11 | 2 | 2 | 主力として活躍中 |
久保選手は2017年11月1日に、FC東京とプロ契約を結び、2017年のルヴァンカップでトップチームデビューを果たしました。同年11月5日には、J3でプロ初得点を記録、11月26日にはJ1リーグデビューを果たし、歴代第3位の年少記録となりました(16歳5か月22日)。
2018年3月14日に、ルヴァンカップにてトップチーム初得点(大会最年少ゴール)を決め、2018年8月25日にJ1リーグ初ゴールを記録しました(J1歴代2位の年少記録)。
2019年6月14日にレアルマドリードへの移籍を果たし、その後はリーガエスパニョーラ(スペインリーグ1部)のチームでプレーを続けています。現在はレアル・ソシエダで大活躍中であり、若干21歳にして、乾貴士以来日本人二人目となるラ・リーガ通算100試合出場を果たしています。
テクニックはワールドクラス。万能型アタッカー。
久保建英は攻撃的MFあるいはFWをポジションとしており、シュート・ドリブル・パス全てのレベルが非常に高い選手です。特にドリブルは海外選手相手にも通用するレベルであり、細かいボールタッチで相手選手を1枚、2枚と剥がしていくことができます。
なにより特徴的なのは、ボールを扱っているときに常に顔が上がっている点です。ルックアップができている相手に対してディフェンダーはうかつに飛び込むことができません。また、顔が上がっているため味方のFWは久保選手にボールが入った瞬間にゴールに向かって動き出すことができます。
今の日本代表には、久保選手と阿吽の呼吸で飛び出していくようなFWがまだいませんが、そのようなパートナーが見つかると日本代表の攻撃力は格段に上がることでしょう。動き出しの質でいくと上田綺世選手がそのようなパートナーになってくれるのではないでしょうか。久保選手がMFにいる以上は、裏への飛び出しが上手なFWを前線に配置するべきであり、日本代表のFW陣の成長に期待です。
一方、ディフェンス力はこれまでも課題として挙げられており、フィジカル面を含めたハードワークが求められてきました。しかし、最近では所属チームのレアル・ソシエダでも前線からの献身的なディフェンスが光っており、この課題は克服されつつあります。
シュート力を磨いて決定力を上げさえすれば、久保選手はワールドクラスの選手です。
強いメンタリティと優れたサッカー頭脳
久保建英選手は日本人離れした強いメンタリティを持っており、その人間性もワールドクラスです。ミスを恐れることなく果敢にチャレンジし、メンタルからくるプレーの浮き沈みが少ないのが特徴です。
クールに見えますが感情を爆発させることも多く、ゴールを決めた時のセレブレーションは非常に印象的です。感情を露わにし、ユニフォームを脱いでイエローカードを出されてしまうこともありました。
インタビューの受け答えは端的で非常に分かりやすく、頭の良いクレバーな選手であることも明らかです。10代の頃から1つ1つの言葉がしっかりとしており、理路整然と話すのが印象的な選手でした。バルセロナで培った優れたサッカー頭脳も有しており、一つ一つのポジショニングを取っても非常にレベルが高く、判断力が抜群に良いのも特徴的です。
一方で、お調子者な面もあり、チームメイトにジョークを言ったり先輩をいじったり、おちゃらけるのが好きな一面も持ち合わせています。海外選手含めてチームメイトに好かれ、「タケ」の愛称で愛されている選手です。
バルセロナ仕込みのテクニックで常に世代を飛び級
久保建英と言えば「バルセロナ」というチーム名が必ず出てきます。言わずも知れた、スペインの超名門チームであり、ヨーロッパ最高峰の戦いであるUEFAチャンピオンズリーグで5回の優勝経験を誇るビッククラブです。
久保選手は、小学校2年生であった2009年8月に、FCバルセロナキャンプに参加しMVPを獲得しました。MVPに選出された選手は、バルセロナに渡って現地の試合やトレーニングに参加することができるというのがこのキャンプの特徴です。バルセロナスクール選抜として大会に参加した久保選手は、チーム順位が3位にも関わらず大会MVPに選出され、その後2011年8月に、バルセロナの下部組織カンテラ(ラ・マシア)の入団テストに合格しスペインに渡りました。
スペインでは、大会得点王やMVPも獲得しチームの中心選手として活躍を続けていましたが、FCバルセロナがFIFAから18歳未満の外国人選手獲得・登録違反による制裁措置を受けたため、久保選手の公式戦停止処分が続いてしまい、2015年3月に日本へ帰国してFC東京の下部組織に入団しました。
2016年には中学3年生にしてFC東京Uー18に飛び級で昇格し、日本クラブユースサッカー選手権では大会史上初となる中学生の得点王に輝きました。その後飛び級に飛び級を重ね、同年9月にはFC東京のトップチームに二種登録されました。
当時、Jリーグの選手としては初の21世紀生まれであり、久保選手がいかに飛び級を重ね、自分よりも上の世代とプレーをしてきたかが伺えます。2021年に開催された東京オリンピックでも、ひと世代飛び級し20歳で大会に出場、3得点をあげました。
W杯優勝、チャンピオンズリーグ優勝への期待
久保選手は、間違いなくこれまでの日本人選手の中でトップオブトップのテクニックを有しており、その技術力は世界のトップレベルです。フィジカルコンタクトや守備力、シュート決定力など、まだまだ向上する余地はありますが、現在若干21歳。次のオリンピックにも出場可能な年齢である彼は、ここからまだまだ成長を続け、数年後に日本代表のエース・大黒柱となることは間違いないでしょう。
未だかつて、どの日本人選手も成し遂げたことの無い、UEFAチャンピオンズリーグ優勝、W杯優勝を達成することができると大いに期待できる久保建英選手。今後どのような階段を上っていくのか目が離せません。
まずは、カタールワールドカップ2022で世界を驚かすような活躍をしてくれることに注目です。
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