皆さん、大西泰斗先生をご存じですか。
大西先生がすべての日本人に贈る「話すため」の英文法書、「一億人の英文法」。この本には大西先生の熱い想いや英語学習者への優しさがパンパンに詰まっています。
文法書界に風穴を開けるような、非常に分かりやすく、かつエキサイティングなこの一冊を、あらゆる英語学習者に心の底からオススメします。
この文法書は以下のような方におすすめです。
- 大学受験合格を目指す高校生
- 英検やTOEICの点数を高めたい大学生・社会人
- 英語を本気で話せるようになりたいビジネスマン
- 英語を必要とする日本人全て
そうです、全ての英語学習者が読むべきなのが「一億人の英文法」です。
- TOEICベストスコア885点(単語帳を事前に一冊まんべんなく学習、TOEIC対策は無し)
- 小学校の頃3年間オランダ在住経験あり。日本人学校に通学。
- 小さい頃から英語は得意(小学6で英検準二級合格レベル)
- 特に勉強せずに受験するとTOEICスコアは730点くらい。
- 英語はペラペラではないが、英語が得意と公言できるくらいの実力。
こんな実力の私は、色々な英語勉強方法をこれまで試してきました。
- 外国人講師の英会話教室
- 日本人講師の英語塾
- 通信教育
- オンライン英会話
- 予備校での文法ガチガチ学習
この中のどれか1つの方法に限定するわけでもなく、あらゆる英語学習者の拠り所となるようなバイブルが「一億人の英文法」です。私が強くおすすめするこの本の良さを紹介します。
文法用語からの解放
本書では、「配置のことば」である英語の原則や知識の項目が、文法用語を極力排除して説明されています。
これまで
- 関係代名詞の非制限用法
- 強調構文、使役構文、〇〇構文、、
- SVOO
などの文法用語を見ては嫌気が指していた学習者にとっては、文法用語を学ぶための不毛な時間が無くなり、安心して英語理解に邁進することができる画期的な一冊です。
例えば、大西先生は、英語は「配置のことば」だとしきりに説明します。修飾においては一貫してたった2つのルールで説明してくれます。
- 限定ルール(前から限定)
- 説明ルール(後ろから説明)
そしてそれぞれのルールの「意識」を補足してくれるため、ネイティブスピーカーと同じような頭の動きで修飾の文の形を習得することができるのです。
加えて、本書では英語を理解するために最適な順で説明されており、英語学習の途中でつまづくことが無いような作りとなっています。
一般的な文法書は、「英語百科辞典」となってしまっており、全ての項目は特に学習順序を意図することなくバラバラに並んでいます。一方本書では、英語を理解するために最適な順に項目を並べられています。Chapter1が最も本質的で重要な章であり、この箇所だけでも読めば英語がグッと身近に感じられるはずです。
ネイティブスピーカーの「意識」を詳しく解説
従来の英文法書で紹介されてきたさまざまな文には、それが使われる特有の意識があります。その意識を学ばずに〇〇構文などと形だけを学んでも、それほど実践の役には立ちません。
「文は常に心を起点として形作られるのだから、ネイティブスピーカーの心の動きを理解しなければいけない。」というのが大西先生の考えです。
本書では、代表的な文の形すべてに「こういう気持ちでこの文は作られているんだよ」という意識が与えられており、話せる英語を目指すための工夫が施されています。
例えば、前段で説明した説明ルールですが、もちろんそこには意識が与えられています。
限定ルールの意識は、種類を限定する意識です。単に「大きい」のではなく、「とても大きい」のですよ。単なる「犬」ではなく「その犬」なのですよ。ターゲットの種類を明確に絞り込む意識で使われるルールだと大西先生は説明します。
一方で説明ルールは、「言い足りない、不十分な」表現にあとから説明を加えていく意識です。まず簡単にポン!と言葉(ターゲット)を出しておいて、あとから気軽にターゲットの説明を追記する。そんな意識を説明してくれます。
また、本書では可能な限り、学習者が抱く「なぜ」への答えが書かれています。どうしてそんな表現になるのか、ネイティブはどう意識しているのか、という問いに丁寧に答えてくれ、本書を読み終わった頃には「英語に理不尽な規則などない」と思うことができるよう大西先生の優しさが詰まっています。
イラストの多用
本書の特徴的な部分として、イラストがたくさん差し込まれていることが挙げられます。
外国語学習では、しばしばネイティブに絵を描いてもらうだけでスッと意味が納得できることがあるとしており、絵が至る所に散りばめられているのです。
どれもシンプルなイラストなのですが、言葉や表現が持つ意識が分かるように描かれており、通常の英語学習では掴み切れないニュアンスを習得することが出来ます。
そしてそれら全てのイラストは大西先生自身が描いています。絵を描くプロに任せると言葉の持つ本当の意図がなかなか伝わらないからだということです。そのくらい、大西先生の熱い想いが吹き込まれた参考書であることが分かります。
前置詞の選択も大事なのはイメージであると説明しており、イラストを用いて各前置詞の基本イメージとそこから派生する代表的な用法を解説してくれています。前置詞をイラストを用いてイメージで学んでいくというのは目から鱗の学習方法です、是非ご覧ください。
高校生から社会人まですべての人が読者対象
冒頭に説明した通り、本書は英語を必要とする全ての日本人のために作られた全く新しい英文法書です。大学受験はもちろん、社会で実際に英語を使う上でおおいに役立つ一冊です。
「英語を話せない日本人」を生み出さないために、「話す」ための英語を学ぶことに特化してできた本書では、ネイティブの意識に注目して英語を学ぶことが出来ます。これまで説明してきたような特徴が本書には与えられており、英語をこれから学び始める方はもちろん、一通り英語学習が完了している方にとっても、学びの多い一冊となっています。
参考書と捉えるのではなく、1つの読み物として一通り読破することを私はおすすめします。
外国語学習は理屈ではありません。頭の中に十分な語彙力と、使いこなせる文の形を刻み込むことが重要です。英語を話したいなら、文法はなるべく短期間に終わらせる必要があるということです。高校生なら10日以内に本書を読破し、英語の輪郭をつかみとるぐらいの知性と勢いが必要です。大丈夫だよ、カンタンだから。
一億人の英文法 7Pより
大西先生はこのように述べています。英語学習者のやる気・勢いと、大西先生の熱い想い・優しさが本書を通して交わることで、読者の英語力・英語の捉え方が画期的に変わると私は信じています。
「NHKラジオ英会話」
これまで「一億人の英文法」の良さをご紹介してきましたが、私はこの文法書と同じくらいおすすめしたい英語の学習方法があります。
それが、「NHKラジオ英会話」です。「ハートでつかめ!英語の極意」という大西先生らしいサブタイトルとなっており、NHKゴガクHPで無料で聴講することが出来ます。
NHKゴガク:https://www2.nhk.or.jp/gogaku/english/kaiwa/
このラジオ英会話では、「一億人の英文法」をベースに授業が展開されており、参考書を片手に聴講すると非常に効果的に英会話力を向上させることができるはずです。
専用の教科書を購入しない限りでは完全無料ですし、毎日15分の積み上げ学習となっているため、英語学習を習慣化したいという方にも非常におすすめです。NHKラジオ英会話については別の記事で詳しくまとめてますので、気になる方はこちらも読んでみて下さい。心の底からおすすめします。
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