入社1年目の教科書|新入社員に送る3つの原則と50個のルール

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「仕事は1回目で評価が決まる」

新入社員の皆さんに問いたい。

日々先輩から教わったことをタスクのようにこなし、何となく毎日を過ごしていないだろうか。

社会人1年目で作り上げた習慣は、良くも悪くも自分の基礎となり、自分の社会時人生全体のアウトプットに直結する。

そういう意味で言うと、社会人1年目とは社会人にとって最も大事な1年であり、自分の将来の成長や成果に大きな影響を与える1年であることを強く認識するべきである。

理想は、社会人として目標にするべき素晴らしい先輩や上司に仕事や仕事に取り組む姿勢、考え方を学び、それを自分で咀嚼して吸収し行動に移していくことであるが、そんな理想的な先輩や上司に恵まれることは多くは無い。

この記事では、私が社会人1年目の時に読み感銘を受けた新入社員のバイブル/教科書とするべき本を紹介する。

記事内ではこれらの本から得られる学びを簡潔に紹介するが、自身の成長に繋がる可能性があると少しでも感じた方は、是非実際に本を手にとって学びを深めてほしい。

そして、本から学びを得るだけでなく、実際に明日からの自分の行動を変えることを約束してほしい。

入社1年目の教科書

「入社1年目の教科書」とは

  • 著者:岩瀬大輔
  • 出版社:ダイヤモン社
  • 発行年月:2011年5月

著者の岩瀬大輔氏は、東大×MBAで30代でライフネット生命副社長になり、ダボス会議の「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」に選出されたビジネスマンである。

本著では、その日から仕事への取り組み方や考え方がすぐに変わり、長い社会人生で一生役に立つ50のアイデアを紹介している。

タイトルの通り、社会人1年目の「教科書」となるような内容であり、自分の社会人人生に大きな指針を与えてくれる一冊である。

また、新入社員はもちろん、中堅社員やベテラン社員の方にも是非読んで頂きたい一冊でもある。

仕事における3つの原則

  • 頼まれたことは、必ずやりきる
  • 50点で構わないから早く出せ
  • つまらない仕事は無い

社会人1年目が必ず意識すべき大方針を、3つの原則としてまず説明されている。

社会人1年目として最も重要なのは、何かを依頼された時の最初のリアクションだと明言しており、その初動の指針となるのが上記3つの原則である。

まず1番重要なのは必ずやりきること。

これができないと社会人としての信頼を全く得られない。どんなに小さな問い合わせでも必ず回答する。

できないことはすぐに質問・相談して対応する。責任感を示すのは行動のみであることを強く認識してやりきることを徹底する。

次に50点でも良いから早く出すこと。社会人1年目に100点のアウトプットは誰も求めていない。

データの集計や客先への提案資料の作成を頼まれたとしても、その依頼の本質は、「まずはたたき台を作成してくれ」ということであり、そのたたき台に対して追加説明や要求が入り、最終的なカタチが仕上がるのである。

最悪なケースは、100点を取らなければと考え提出までに長い時間を費やし、結果的に方向性やレベルが全く異なったアウトプットを出してしまうことである。

50点の段階で提出をして軌道を修正する。これができると先輩や上司は安心して仕事を任せてくれるということ理解したい。

最後につまらない仕事は無いということである。

この姿勢は自分自身が成長するうえで最も重要な原則である。

例えばたかが書類のコピーをとっても、その書類から何か学ぶべきことがないかと書類を全て読んでみる。

どんなにつまらなそうに見える仕事にも意義を見出しポジティブに仕事ができるかが、自分の成長スピードを決めるということを忘れてはいけない。

本著では、上記3つの原則を前提に、その後50個もの超具体的な行動ルールを説明していく。以下では、私が感銘を受けた10個のルールを抜粋して紹介する。

抜粋~明日の行動を変える10個のルール~

この10個のルールを適用させるだけで日々の仕事の見え方や成果が大きく変わっていく。

50個のルールはどれも甲乙捨てがたい大切なルールであるため、気になる方は実際に本を読みすべてのルールを確認してほしい。

メールは24時間以内に返信せよ

どんなに忙しくても24時間以内にメールを返す。

簡単そうに見えるルールだが、多くのタスクに忙殺されたり、精神的に追い込まれているとき、往々にしてこのルールは破られれていく。

このルールは「絶対に」守るべき当たり前のルールとして1年目のうちに自分の体に叩き込むべきだと著者は言う。

即レスのできる人間だと最初に認識されることが重要である。

頼まれなくても、議事録を書け

会議に出たら、頼まれなくても議事録を書き、終了後すぐに関係者へ共有する。

これを習慣化することで、「仕事のできるやつ」だと周りから認識されることに加えて、会議の目的を理解しその内容を論理的に整理する力が鍛えられる。

関係者だけでなく自分のための活動として習慣化するべきである。

また、3つの原則に通じるが、議事録は100点満点のものをじっくり作成するのではなく、いかに早く共有するかがポイントであること、注意頂きたい。

議事録作成のノウハウを学びたいという方は、「超・箇条書き」という本が非常におすすめである。

読み手や聞き手にとって情報処理の負荷を減らすための箇条書きの機能を分かりやすく説明しており、あらゆるアウトプットの質を向上させることができる一冊である。

超・箇条書きからの学びはこちらの記事に詳しく纏めている。

会議では新人でも必ず発信せよ

WEB会議が増え、自ら発信することのない会議は今まで以上に増えている。だからこそ、このルールを徹底したい。

自ら発信することは会社での存在感に繋がるだけでなく、議事録作成と同様、自ら考え判断しそれを分かりやすく説明するという基礎的な能力の向上に繋がっていく。

仕事は盗んで、真似るもの

すべての仕事のやり方を1から自分で考える必要はない。

先輩、上司から盗み、やり方を真似、いかに効率的にアウトプットを出していくかを意識して行動するようにしたい。

仕事の効率だけでなく、自分の目標にするべき先輩や上司を早く見つけ、その人の傍であらゆることを吸収する向上心も持ち続けるようにしたい。

本を速読するな

3行でも良いから読書感想文を書け、と著者は言う。

本記事冒頭でも少し触れているが、インプットをしても行動が変わらなければ意味がない。

何となく本を読んで学んだ気になるのはやめよう。

1冊を慌てずにじっくり読み、その中から大きな学びを1つ得られれば十分である。

私もこのルールを目にしてから、読んだ本の学びや感想を記録するようになった。

現代ではYou Tube等からでも情報を得ることができるが、「何となく見て終わり」としないようにしたい。

社会人の勉強はアウトプットがゴール

本を速読するなと伝えているメッセージは同じである。

インプットに時間を割き学んで終わりなのは学校の勉強であり、社会人の勉強はアウトプットまで実践する必要がある。

学んだ内容を自分の場合に当てはめて応用する(=行動を変える)ことまでを意識して勉強しなければいけない。

新聞は2紙以上、紙面で読め

新聞を読むことはまず社会人の習慣として大前提であるとして、需要なポイントは2紙以上読むことと紙面で読むことである。

驚くべきことに、新聞の種類によって物事の捉え方・伝え方は全く異なっている。情報を偏らせることなく広く情報を入手するためにも、是非ルールを実践したい。

岩瀬大輔氏が本件について言及した記事のリンクを貼っておく。

叱られた意味を見出せ

ポジティブであれ、と読み替えることもできる。

叱られた時、不貞腐れて自分の成長に繋げることができない人材は成功しない。

どんなに感情的であったとしても、叱られた理由がどこかにあるはずである。

単純に態度が悪くて鼻についただけかもしれない、ただその理由に気付いているか気付いていないかは大きな差である。

叱られた意味を見出すために自分にベクトルを向け続けることを習慣化したい。

苦手な人には「惚れ力」を発揮

仕事をしていると、社内の人でも社外の人でも苦手な人が存在することは避けては通れない。

人間である以上、どうしても苦手な人は現れるのである。

そんな時、「惚れ力」を発揮しろと著者は言う。

どうしても気になる嫌いな部分や苦手な部分は、単なるその人の特徴として捉えれば良い。

ポジティブになり、その人の特徴を前向きに捉える。怒ってばっかりの人は、ある意味自分に時間や注意を割いてくれる優しい人なのかもしれない。

どうにかして「惚れ力」を発揮し、苦手意識を克服するようにしよう。

苦手な人がいるだけで、瞬間的に仕事を避けたり弱気な判断をしてしまうことに繋がりかねない。苦手意識を無くしポジティブに仕事に取り組む姿勢を持つべきである。

小さな出費は、年額に換算してみる

こちらは仕事だけでなく自分の生活にも繋がるルールである。

例えば、コンビニの買い物などを年額に換算することを習慣づけよう。

年額で考えた時に、本当にその価値があるのかを考える癖をつけると、小さな出費の積み重ねを抑えることができる。

1年目であるからこそこの本を読むべき理由

仕事は1回目で評価が決まると考えるべきだからである。

こいつはちゃんと仕事を進めてくれるな。分からない場合はすぐ聞いてくれるな。ある程度は任せても安心だな。

このような印象を最初に得られないと、社内の評価もなかなか上がっていかなければ、成長に繋がる大きな仕事も任せてもらえない。

それはすなわち最終的な自分の社会人人生のアウトプットに繋がっていく。

従って、社会人1年目で正しい教科書を手にし、それを確実に行動に移していくことが重要である。

もし仮にあなたが社会人1年目でないとしても、今日が人生で一番若い日である。

是非本著を読み、学んだことを記録し、今日から行動を変えることを強く決意してほしい。

冒頭説明した通り本書は行動のルールを超具体的に50個に細分化して説明してくれる。

50個を一気に行動に移すのではなく、まずは1つずつ行動に移していって社会人としてのアウトプットを最大化していってほしい。

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