これから海外駐在・海外赴任される方で、ご家族を連れて行くか、単身赴任で行くか迷っている方はいませんか。本記事は「家族も連れて行くべきだ!」という結論を導くために、実際に小学校3年生~5年生の間にオランダに3年間住んでいた筆者が、子供の頃に海外駐在して良かったことをご説明します。
本記事は以下のような方向けの記事となっています。
- 近いうちに海外駐在・海外赴任することが決まっている
- 子供を含めた家族がいる
- 家族を連れて行くか悩んでいる
- 正直家族を連れて行きたいが、子供の人生を考えると思い悩んでしまう
このような方が、「よし、子供も連れて家族みんなで行こう!」と納得感を持って決断してくれるよう、本記事ではサポートします。
参考情報として、筆者のバックグラウンドは以下の通りです。
- 小学校3年生~5年生の3年間、オランダのティルブルグという小さい町に住んでいました。
- 年に2回程度、夏休みと春休みに日本へ一時帰国していました。
- オランダへ行く前と、帰ってきた後の日本の住所は変わっていません。
- オランダでは日本人学校に通っており、サッカーは現地のチームでやっていました。
- 毎週末と言って良いくらいの頻度で近隣諸国へ旅行(日帰り含む)へ行っていました。
これから行く先の国がヨーロッパの方のみならず、あらゆる国へ駐在予定のすべての方にぜひ私の考えを知ってほしいです。そしてそれを踏まえて、後悔の無い選択をして頂ければ幸いです。
海外に住むことと旅行は全く違う。経験できることのレベルが異なる。
これは海外に限らず言えることですが、そこに住むことと旅行で行くことでは雲泥の差があります。ましてや海外の場合は、住むことで経験できることは、全てが刺激的です。
- 外国人って、大雑把だけど信頼関係には意外と拘るんだな
- ヨーロッパって、歴史的建造物がそのまま街並みとして残っているんだな
- 水が有料?日本って実は恵まれていたのか
- YES or NOがはっきりしていて戸惑うな
日本では当たり前のことが当たり前でなかったり、一方で共通するものがあったり、様々な気付きがあるはずです。
また、住んでいないと訪れることの無いような観光地に行くことができたり、現地のスポーツの試合を観戦して現地の人の熱を感じ取ったり、現地でトラブルに巻き込まれたりなど、住むからこそ経験できることがたくさんあります。
「自分は旅行が好きだし、旅行でいろいろな国に家族を連れて行ってあげればよいだろう」と考える方も、一度、「住む」ことのスペシャリティを考えてみてほしいと思います。
海外に住んで様々なことを経験することで、人間性や知識が深まりそして拡がっていくはずです。
子供含め、家族全員にとっての挑戦。成長する機会が多い。
海外で暮らすということは、子供を含め家族全員にとって大きな挑戦です。
お子さんは、現地校、インター校、日本人学校、どの学校に通うにしても、日本の学校とは全く異なる環境で学び、友達を作っていく必要があります。日本人の友達とのお別れはとても悲しいですし、学校に通っても泣いて帰ってくるかもしれません。
パートナーの方も、自分が働いている間は家で一人で待つ時間が増えますし、買い物に行っても言葉は通じない、困ったときに頼れる人もいない、孤独を感じることもあるでしょう。
しかし、これら困難を乗り越えると、ポジティブな考え方ができるようになったり、行動力が付いたり、コミュニケーション力が向上したり、たくさんの成長が待っているはずです。
また、上に記載したような悩みも、最初の2~3ヶ月は続くかもしれませんが、次第に環境に順応し、現地の日本人とのコミュニティもあるため徐々に緩和されていくでしょう。悩みが少しずつ減っていくと、次第に前向きな考えができるようになり、海外にいるからこそできることに目が向くようになるはずです。
子供だけでなく、大人も海外に駐在することで仕事以外の部分で大きく成長できるチャンスがあり、このチャンスをぜひ掴みとってほしいと思います。
家族の時間が増える。
前段の続きとなりますが、海外駐在すると他の日本人駐在員との関わりの中でコミュニティは広がるものの、日本にいる時と比べると身近に頼れる人は少なくなります。
その結果、圧倒的に家族の時間が増えます。私も、日本にいた頃は週末は友達と遊んでしかいませんでしたが、海外駐在の期間は毎週末家族全員で買い物に行ったり、旅行に行ったりしていました。
「家族全員」で過ごす時間が増えることは素敵なことで、海外駐在期間そのものが家族の思い出になります。
また、前段の悩みや苦しみも、家族全員で乗り越えることで絆が深まります。海外駐在に家族を連れていくことの一番のメリットは「家族の時間が増えること」にあるかもしれません。
日本に帰ったとき、視座が高くなったことを実感できる。
お子さんだけでなく、大人も含め、日本に帰ったときに視座が高くなったことを様々な場面で実感します。
- 駐在前は他人事に感じていた世界のニュースを身近に感じる
- 為替相場が意味のある数字に見えるようになる
- 日本人らしさ、日本の良さを改めて感じることができる
- 知的好奇心が圧倒的に向上している
日本で暮らしていると、インターネットが普及している現代でさえ、グローバルを意識することは普段ありません。しかし、一度海外に出たことがある人間は、自然と海外目線で考えたり、海外基準を考えたりするようになります。
また、私が一番変わったなと思うのは、「知的好奇心」です。駐在時の旅行先で歴史的建造物を見たり、学校の勉強で駐在国の歴史や文化を学んだり、習い事のサッカーで外国人の異なる考え方に触れたりすることを通して、新しいことを知ることの面白さ、興味深さに気付いたのだと思っています。
駐在時に培った知的好奇心の高さというのは、今も私の原動力であり、知的好奇心を満たすことがモチベーションの最重要ポイントになっています。
自分自身の中で、海外駐在を通して変わった部分・成長した部分が、サラリーマンとして働く今の自分に繋がっていると感じています。
家族と一緒に海外駐在する決断を
私はオランダというヨーロッパの先進国に住んでいました。バス、トイレが分かれておらず湯舟がなかったり、土足で家に入られたりなど、多少戸惑うこともありましたが、環境面ではかなり恵まれていたと思っています。
そんな私が海外駐在を振り返ったとき、素晴らしい期間だったと思うことは自然かもしれません。
ただ、会社の先輩にはパキスタンやインド、ブラジルなど生活環境が悪いところへ駐在した方もいますが、海外駐在を悪く言う人は少ないです。そして皆さん、家族を連れていかれています。
子供の歳によっては、高校受験や大学受験があり海外へ連れていくことが難しい場合もあると思いますが、幼いうちに限っては、必ず後で振り返ったときに、家族全員が素晴らしい期間だったと思えるはずです。
ネガティブな面もありますが、ポジティブな面にフォーカスして、是非挑戦してほしいというのが私の思いです。
他にも海外駐在経験者の記事があると思います。色々な側面から情報を収集して、最終的には後悔の無い選択をしてもらえれば嬉しいです。
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